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2015年 01月 14日

アデルの恋の物語

レ ミゼラブルで有名な作家ビクトル・ユゴーの次女アデルのお話し。

アデルの恋の物語
監督フランソワ・トリュフォーの作品。
アデルの恋の物語_c0000986_02591761.jpg

主人公を演じているのはイザベル アジャーニ。
アジャーニの演技ってこの頃から健在なのね!
アジャーニ好きのわたしは彼女のこの狂乱演技が大好きなのです。
美しい人が病むと更に美しく見えてしまうんだな〜。なぜなの〜ぉ

そんな美しいアジャーニ演じるアデルは、
ナポレオン3世の時代、有名な詩人で作家の父ビクトルユゴーとガーンジー島に追いやられていました。

一度愛し合った事がある英国騎兵の中尉ピンソンを追って、アデルがカナダのハリファックスまで来てしまったところからお話しははじまります。

イギリスのガーンジー島から遥々やって来たというのに彼女に冷たくするピンソン中尉。彼にとっては過去の恋愛。今は大勢いる女性のひとりにしかすぎません。
ピンソン中尉は女遊びが激しく借金もあるのに何故かアデルの瞳には彼しか見えません。アデル本人もどうして彼が好きなのか分からないでいます。
詩人の父の影響もあって詩の様に自分の気持ちを手紙にするアデル。
どんなに愛を言葉で表現しても彼は振り向くどころかどんどん遠ざかっていきます。
報われない想いを綴らずにはいられません。書けば書く程深みはまっていきます。
そんな姿は可哀想というよりとても痛々しく自己陶酔しきっています。何かに取り憑かれかのようにどんどん狂気に陥っていきます。
彼女はピンソンを愛しているといよりも、芸術家が創作意欲を湧きたてる為に自ら恋愛に溺れているように見えます。
彼女は悲恋の詩の世界から抜け出せなくなってしまいました。

島から届く父からの手紙。
島に帰るように説得されるもアデルは帰りません。無一文になってもピンソン中尉に執拗に迫ります。
心だけではなく身なりもボロボロ、髪はバサバサ。ついにアデルの精神が崩壊しはじめます。
そしてそれ程まで愛したはずのピンソン中尉に声をかけられても気づかず、前を歩くのがやっとの状態にまでなってしまいました。
アデルの恋は一体なんだったのか。

これはほぼ実話だそうです。
実話と違うのはアジャーニが演じた年齢は19才、実際のアデルは30才を越えていたそうです。
現実の方が痛々しく思えますね。

世間知らずの若い娘が一度恋をすると、もうそれ一点にしか拘れなくて、届かなければ届かない程欲しくなる‥。

優しくされるとーつめたくなるー🎵
つめたくされるとー優しくなる
って古内東子の歌にもありましたっけ

‥ゴメン 笑

若い女性にありがちな盲目的な恋の果てに崩壊した物語。恋に恋する自分。みたいな。
この映画は純愛モノにカテゴリされるんでしょうけど、観る角度に寄ってはストーカー?な映画ですね。いやぁストーカーにカテゴリされるとちょっと違うなぁ。純愛モノにしときましょ。

この時代のフランスって薄く暗くってなんか陰鬱な感じがしますし、すぐ病んじゃうんかしら。
何か楽しみといったら恋愛。
フランス人って恋愛依存体質ってイメージがあります。

ビクトルユゴーもたくさん愛人が居たそうな。
裕福な人とか著名な人って時代を問わず大抵恋愛依存体質だよね。
恋愛は明日の活力になるもんね。
くれぐれも自己の崩壊だけは避けて恋愛したいもんですなぁ。
崩壊直前まで恋愛するのが映画的だと個人的には思うのですが。

以上。








by asaasa7880 | 2015-01-14 02:20


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